東北を想い、東北を考える

6月下旬から始まったジリジリとした夏も、先月下旬から気温が30度前後になり、少し体が楽ですね。体温と同じ気温の夏を数年すごしてきたので、30度と聞くと「今日は涼しくなる」と思ってしまいますが、本来夏は30度前後のはず。異常気象に慣れてしまったようです。
7月は下旬に建設水道委員会の視察で、広島、山口方面に行きました。2年続けて文教福祉委員会に所属していたので、今年は新しい分野での勉強を拡げていくことができています。視察もとても興味深く、有意義なものでした。

■東北を想い、東北を考える
中日新聞の一面の片隅に、毎日大震災被災者数が載っています。各県の不明者の方の人数が少しずつ減ってきています。ご家族の元へ帰ることができたんやと思うと同時に、その悲しみを考えると、心の置き場がありません。
■復興には2つの道があるようです
6月15日付の日経新聞で、あれっと思う記事がありました。同じ被災地の復興の現状報告でしたが、岩手県と宮城県ではどうも違うようです。地域産業で最も深刻な打撃を受けたのは水産業ですが、宮城県は142の漁港を三分の一程度に集約する構想を掲げています。
一方、岩手県は南北約200Kmの三陸海岸に並ぶ111の漁港すべてを修復する方針を決定しています。どうしてこんなに違うのかと調べてみると、岩手県では県復興会議に地域の各層の人々が参加し、「おれらのまちの将来」を話し合っているのに、宮城県では大企業中心(財界)のシンクタンクの参加が主だと言うことがわかりました。
■岩手と宮城ではどこが違うんやろ
岩手県の復興基本計画案には「この計画は、沿岸地域をはじめとした被災地域が、岩手の未来を担う力となるよう、地域社会のあらゆる構成主体が連携して復興の主体となり、その総力を結集し、地域社会に根ざした復興をなし遂げることを目指す」とあります。
宮城県でも漁協が、すでに4月初旬に漁業者グル-プによる協業化を推進し、漁船建造や養殖施設の再整備を目指す復興基本方針を決めました。
しかし、宮城県の村井知事は、県民の意向を無視し、国の復興構想会議で「民間会社が投資をして漁業をやる。漁業者がサラリ-マンという形でその下にぶらさがって漁業をやる、養殖業をやる、こういった形がよい」(議事録より)と提案しました。大企業が漁業に参入しやすい「宮城県水産業復興特区」の創設を提案したのです。(5月10日)
この方針に宮城県の漁業者は「漁業のサラリ-マン化は我々が望む復興ではない」と反対の声を上げています。こんなニュ-スはテレビも新聞も伝えてくれません。残念なことです。
■東北を大企業の市場にしてはいけない
岩手県と宮城県の復興計画の違いは漁業だけでなく、農業などの復興計画にも表れています。岩手県が「地域に根ざし」、被災した住民の「くらし」「なりわい」の復旧・復興を目指しているのに対して、宮城県は被災者でもない大企業が参入できるような復旧・復興を目指しているのです。また小売り大企業のファミリ-マ-ト、ミニストップ(イオン系)、ヤマダ電機は当初計画の3倍~5倍の大量出店を岩手、宮城、福島に計画しています。
被災地の地元商店街は、二重ロ-ンの困難に直面し再建もままならぬ中で、大企業に商圏を奪われることになります。
私たちが「がんばれ東北」と言うとき、「被災地のための、被災者のための復興を見とどける」ことを強く誓ってエ-ルを送ることが大切だと考えています。
☆8月下旬に福島県いわき市に行きます。震災と原発事故という二重苦の中にある福島県のことについては、報告もかねて次回に取り上げたいと思います。
